アメリカを皮切りに世界各国で公開されたクリストファー・ノーラン監督の映画『オッペンハイマー』。評論家から絶賛され、早くもアカデミー賞ノミネート確実と言われている。興行成績も好調なのだが、本国での公開から2週間が経過しても、まだ日本での公開日が発表されていない。 【写真】13歳女優の官能シーンに批判殺到、上映中止に。女性監督が振り返る 「アメリカで配給を担当するユニバーサル・ピクチャーズから、いまだに宣伝素材すら届いていません。おそらく日本で公開するかどうかも未定だと考えられます」(ユニバーサル作品の国内配給を行う東宝東和の広報) その原因は作品のテーマにあると見られる。同作は物理学者ロバート・オッペンハイマーの伝記映画だ。「原爆の父」と言われた彼は、'45年8月に日本に投下された原爆を開発するプロジェクト「マンハッタン計画」の中心メンバーだった。 「彼の生涯を描くうえで広島と長崎は避けて通