小4から始まった私の中学受験で、母親はますます狂人と化した。あれはギャンブル中毒と同じだった。彼女は元来、勝ち負けに異様にこだわる。株にのめり込んで、朝から晩まで家事も子育ても何もかも放棄し、新聞とニュースにばかり食い入り、貯金をどんどんつぎ込んで、数百万を失った時期もある。 私の通っていた小学校は文教地区にあり、クラスの多くの子供が中学受験をした。毎週日曜に行われる四谷大塚の全国模試には、皆で駅に集合し20名くらいの団体でぞろぞろと連れ立って行っていた。 大人になってから彼らと中学受験の頃のことを話すと、皆「楽しかった」と言う。「お母さんが自分をサポートしてくれるのが心地よかった」「母と子で協力し合っているかんじが嬉しかった」「勉強だけしていれば良かったから楽だった」など。 トラウマになっていたのは皆の中で私だけだったので愕然とした。私はあの時に「自分は一度死んだ」と思っている。 全国模
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