生検の日の待合室では逃げ出したい気分でした。乳房に太めの針をさして中身を吸い取るなんて、どう考えても怖いし痛そうです。 右のように細長く組織が吸い取れるそうです 私は何かあるとすぐに不安に押しつぶされそうになります。母親に「どうせできっこない!」「うまくいくわけがない!」とネガティブなことしか言われないで育てられたせいかと思っています。待合室で過呼吸になって倒れそうです。 深呼吸をしながら、ポジティブのかたまり、アンミカさんが耳元で声をかけてくれる妄想をしました。「ええやん、ええやん、これも経験やん。検査してもらって本当のことがわかったら一番ええやん」。 少し力が湧いてきました。ポジティブな声かけは人の心を強くする魔法です。そういう考えが自然とできるような育てられ方を初めからさせてもらえたらよかったです。 名前を呼ばれました。アンミカさんに背中を押されながら私は検査室へ向かいます。 今回の
大きな病院の乳腺外来は先生も技師さんも看護師さんも女性ばかりで安心感がありました。女性の病気を女性に診てもらえる時代になってありがたいなぁと感じました。 その日はマンモグラフィと超音波の検査を改めて行いました。超音波の検査は、技師さんがバーコードの読み取り機のようなものを乳房に当てて、乳房の中身をのぞきます。しこりを見つけるのに適した検査です。 モニターに映像が映し出されますが、まるいものを見つけるたびに技師さんはそれをじぃっと見ます。大きさを測ったり、血流があるかどうかを調べます。がんというのは増殖する気がまんまんな細胞なので、まわりの血流もどんどん引き寄せるものなのだそうです。まるいものに血流が少なければ良性のしこりで、多ければがんのしこりである場合が多いようです。 私の左胸には、がんらしきしこりは確認されませんでした。 モニターに映し出されるまるいものをじっくり調べます となると、次
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