DCISに関するtsuyu-kusaのブックマーク (28)

  • 乳がん治療の記録【44】シバリング(全身麻酔後の体の震え)について - 考えるつゆくさ

    手術は室温の低い部屋で行われているそうです。患者は裸なので、どうしても体は冷えてしまいます。特に足や手などの末梢は冷たくなりやすいです。来なら体が冷えると自身の体温調節機能が働きますが、全身麻酔によりその機能は停止中。 なので手術が終わると、体は元の体温に戻そうとして一気に奮闘し出します。体を震えさせることで発熱させようとします。発熱させると酸素もそれだけ必要になるので、呼吸が苦しくなります。 シバリングが起こっている時にかけられた電気毛布は暑く感じましたが、やはり必要なアイテムのようです。すごく暑いけれど、すごく寒い。それはそのせいなのです。 もともと冷え性な人、特に抹消が冷えやすい人、また、乗り物酔いしやすい人、そして女性のほうがこういった麻酔後の反応が出やすいとのこと。私は全て該当・・・。 朝日のまぶしさに目を開けると手術が終わっていた、というのはドラマの話のようです。同性の友人

    乳がん治療の記録【44】シバリング(全身麻酔後の体の震え)について - 考えるつゆくさ
    tsuyu-kusa
    tsuyu-kusa 2021/10/29
    もともと冷え性な人、特に抹消が冷えやすい人、また、乗り物酔いしやすい人、そして女性のほうがこういった麻酔後の反応が出やすいとのこと。
  • 乳がん治療の記録【43】立つ、そして食べる - 考えるつゆくさ

    早朝、まだ暗かったのですが、懐中電灯を持った看護師さんが来て下さり、カテーテルがはずれました。私をベッドに拘束するものがやっととれました。 看護師さんに支えられながら、ゆっくりと起き上がりました。18時間ぶりに立ちます。余裕で立てました。朝はおかゆです。36時間ぶりの事です。 隣のベッドのMさんと昨夜について、「腰が痛かったですね」「寝返りもできずしんどかったですね」と気持ちを分かち合いました。隣室のSさんにも廊下でお会いし、「長い夜でしたね」と言うと、深くうなずいておられました。 午後には点滴もはずれました。管がささっていたところが小さなあざになっていましたが、Mさんは大きなあざになっていました。「これをさした麻酔科の先生がチャラくて、さすのも下手だった」らしいです。どれくらいチャラかったのか気になります。 朝がゆ

    乳がん治療の記録【43】立つ、そして食べる - 考えるつゆくさ
    tsuyu-kusa
    tsuyu-kusa 2021/10/29
    36時間ぶりの食事です。
  • 乳がん治療の記録【42】絶対安静の長い長い夜 - 考えるつゆくさ

    手術が終わったのは夕方で、これから絶対安静の夜が始まります。寝返りすらできません。精神的にもつらいけれど、腰も痛くなるし背中も凝るしで身体的にもとてもつらいです。寝たきりの生活というのはこうことなのだなと身をもって知りました。 隣のベッドのMさんの「痛い~」「は~」というつぶやきが断続的に聞こえます。けれど寝息も聞こえます。私は一睡もできませんでした。 2時間おきに看護師さんが様子を見に来て、点滴を変えたりして下さります。忘れずに来て下さるのがありがたいです。点滴は吐き気止め、痛み止め、抗菌剤、栄養剤などを次々としているとのこと。これだけしたらお小水がすごそうですが、カテーテルなるもので自動排出されているらしいです。 ウォークマンでラジオを聴きました。いっぱいつながれている管にイヤホンのコードがからみます。無線にするべきだったか・・・。ラジオを聴きながら、あと何時間で朝になるかを逆算しなが

    乳がん治療の記録【42】絶対安静の長い長い夜 - 考えるつゆくさ
    tsuyu-kusa
    tsuyu-kusa 2021/10/29
    動けるってありがたい、寝返りできることすら尊い。そんなあたりまえのことを知った長い長い夜でした。
  • 乳がん治療の記録【41】不安を感じさせる呪い - 考えるつゆくさ

    手術後のシバリング(全身の震え)もおさまってきたものの、心はパニックのままでした。 そうだ、私はもともとメンタルが弱かった・・・。いくつもの管でつながれてベッドに拘束されていることにも不安を感じ始めました。 火事や地震やテロが起きたらどうしよう・・・。殺人鬼が来たらひとたまりもないよね・・・。無理に走ったら傷口はどうなってしまうの・・・。また過呼吸が起こりそう・・・。 巡回にいらした看護師さんに弱々しい声で不安を伝えました。「大丈夫ですよ」と看護師さんはおっしゃりました。少しあきれているようでしたが、確信のある「大丈夫ですよ」に、大丈夫な気がして落ち着いてきました。 もし母親が、幼いころから私に「大丈夫だよ」と言ってくれる人だったら、私はこんなに不安を感じやすい人にはならなかったのではないかとよく思います。「どうなるかわからないよ!」「どうせだめになる!」と醜い顔で脅してばかりの母親だった

    乳がん治療の記録【41】不安を感じさせる呪い - 考えるつゆくさ
    tsuyu-kusa
    tsuyu-kusa 2021/10/13
    母親がなぜ呪いのようにネガティブな言葉ばかりを浴びせかけたのか、大人になった今も、私はずっとずっと考えています。
  • 乳がん治療の記録【40】手術直後/シバリング - 考えるつゆくさ

    乳がんの全摘手術の麻酔から覚めて最初に感じたことは「気持ち悪い」でした。そして見えたものは、乗せられたストレッチャーから見上げた先生方のお顔でした。 「気持ち悪い・・・」としぼりだすように言いました。ストレッチャーで右に左に走らされるとさらに酔います。「病室で吐き気止めの点滴をしますからね」と聞こえました。「シバリングが起きてる」という声も。 シバリング?体がすごい震えているけど、もしかしてこれがシバリング?英語で表記すると・・・Shivering?あぁ、きっとそうだ。たしかにShiverしてる、ひどくShiverしてる・・・。 電気毛布をかけられました。暑い!でも全身が冷えきっていて震えます。寒い!どっち?? 呼吸が苦しくて、汗がとまりません。酸素マスクがつけられました。手足がガタガタと揺れ、歯はカタカタと音が鳴ります。パニックです。そしてなにより気持ちが悪い。去ろうとする看護師さんに「

    乳がん治療の記録【40】手術直後/シバリング - 考えるつゆくさ
    tsuyu-kusa
    tsuyu-kusa 2021/10/13
    「シバリングが起きてる」
  • 乳がん治療の記録【39】左乳房全摘手術 - 考えるつゆくさ

    同室のMさんが私よりも先に手術です。Mさんは昨日も今朝もとてものんびり構えていらしたのに、手術に呼ばれる5分前になって急に「どうしよう!緊張してきちゃった!」とあわて出したのがちょっと可笑しかったです。「がんばって!」とお見送りしました。 知人・友人たちからLINEが届きます。この病院の方向に向かって祈りを送ってくれているそうです。私はそれらをキャッチしました。 看護師さんが迎えに来て下さり、徒歩で手術室へ向かいました。手術室は機械がいっぱいあって、近未来の宇宙船内のようでした。 なまぬるい台の上に横たわりました。ゼリーのような柔らかい輪っかの枕に頭を乗せました。右手に点滴が刺され、麻酔科の先生がもくもくと煙が出るマスクを口の前にかざすと・・・意識がなくなりました。 と思いきや、ふと、また意識が戻りました。数人の先生方が青い手袋や手術着を身に付けているところでした。「み、見えているんですけ

    乳がん治療の記録【39】左乳房全摘手術 - 考えるつゆくさ
    tsuyu-kusa
    tsuyu-kusa 2021/10/13
    看護師さんが迎えに来て下さり、徒歩で手術室へ向かいました。
  • 乳がん治療の記録【38】手術当日の女子会 - 考えるつゆくさ

    今日は手術です。さようなら、左胸。寂しいです。44年間いっしょに生きてきたので。でもここにがんがあるのはもっと嫌です。 500mlのペットボトルの経口補水液を2渡されました。今日の事はこれのみです。 同室の4人と病室の中心に集まっておしゃべりしました。60代のDさんは今日退院されます。同じ日に手術を受けた方々はすでに退院され、ひとりだけ入院が長引かれていたそうです。手術した箇所には血液やリンパ液などを排水するために管(ドレーン)がさされるのですが、その排水がなかなか終わらなかったのだそうです。 Kさんが「ドレーンの量は胸の大きさに比例するようですよ」とおっしゃっていて、たしかにDさんは胸が大きい方でした。「じゃあ、私は胸が小さいからすぐ終わる!」「私も!」「私もだ!」などと言ったりして、みんなで笑いました。 Dさんが退院されると、次にNさんという20代の女性が入院して来られました。手術

    乳がん治療の記録【38】手術当日の女子会 - 考えるつゆくさ
    tsuyu-kusa
    tsuyu-kusa 2021/10/13
    「乳がんになる人は優しくてかわいらしくていい人ばかりなんだわ」と自分に都合良く定義づけをしてみました。
  • 乳がん治療の記録【37】全身麻酔とはそういうもの - 考えるつゆくさ

    Kさんが手術を終えて戻って来ました。数時間前まで明るくしゃべっていたのに、意識朦朧としてベッドに横たわってぐったりしていました。 のどが渇いていないかな、気持ち悪くないかな、痛くないかな、と心配になりました。全摘をした胸を見たらどう思うかな、とも・・・。 Kさんは今晩は絶対安静で、ベッドから一歩も動けないばかりか、寝返りもほとんどできない状態です。つらかろう・・・と胸が痛くなりました。とはいえ明日はわが身。また気持ちが落ち込んできました。 お医者さんをしている友人から「全身麻酔ってそういうものだし、そのほうが体は楽なんだよ」とLINEが届きました。たしかにそうなのかも。そしてKさんは少しずつおしゃべりができるようになってきました。ほっとしました。 就寝時間は9時です。眠れません。窓際のベッドでしたので、ブラインドの隙間から月が見えました。深夜ラジオを聴いて、早朝ラジオも聴いて、少しだけうと

    乳がん治療の記録【37】全身麻酔とはそういうもの - 考えるつゆくさ
    tsuyu-kusa
    tsuyu-kusa 2021/10/09
    お医者さんをしている友人から「全身麻酔ってそういうものだし、そのほうが体は楽なんだよ」とLINEが届きました。
  • 乳がん治療の記録【36】かっこいい核医学検査 - 考えるつゆくさ

    同室のKさんが手術へ行かれます。看護師さんといっしょに徒歩で向かいます。医療系ドラマでよく見るようなストレッチャーで運ばれるかんじではないようです。「がんばって!」とKさんのお見送りをしました。 核医学検査室にまた行き、大きな機械の下に横たわりました。3時間前に注射した、放射線を発する薬が流れ着いた先を写せるカメラで撮影します。これでリンパ節の位置が特定できるなんて、“核医学検査”というのは名前も内容もかっこいいです。関係ありませんが、撮影技師のお兄さんもかっこよかったです。 ちなみにその放射線を発する薬は自然に体外へ排出されるそうですし、そもそも明日の手術で、流れ着いた先のリンパ節は切り取られます。 リンパ節の位置を特定

    乳がん治療の記録【36】かっこいい核医学検査 - 考えるつゆくさ
    tsuyu-kusa
    tsuyu-kusa 2021/10/09
    リンパ節の位置が特定できるなんて、“核医学検査”というのは名前も内容もかっこいいです。
  • 乳がん治療の記録【35】生検のための痛い注射 - 考えるつゆくさ

    同じ明日手術のMさんとセンチネルパネル生検(リンパ節に転移があるかどうかを調べる検査)のための注射を受けに、核医学検査室なるかっこいい名前の検査室へ行きました。 この注射の薬は微量の放射線を発する物質で、それらが目的地であるリンパ節に3時間後くらいに流れ着くのだそうです。その時にまたこの検査室に来て、放射線をとらえるカメラで撮影をし、薬の位置、すなわちリンパ節の位置を特定するとのこと。“核医学検査”とはその薬を使った検査のことをさすようです。 しかし、その注射が非常に痛いと聞いています。乳輪に痛み止めの絆創膏を貼り、そこにさすらしいのですが、2、3秒とは言え、怖くて怖くてたまりません。でもMさんといっしょだから怖さは半減。さらに同じく明日手術の隣室のSさんという方も合流されたので3分の1です。 Mさんが「私が最初に行く!」と勇ましく検査室へ行かれました。Sさんと二人で廊下の椅子で待っている

    乳がん治療の記録【35】生検のための痛い注射 - 考えるつゆくさ
    tsuyu-kusa
    tsuyu-kusa 2021/10/09
    センチネルパネル生検(リンパ節に転移があるかどうかを調べる検査)のための注射を受けに、核医学検査室なるかっこいい名前の検査室へ行きました。
  • 乳がん治療の記録【34】乳がんに対するリアクションの違い - 考えるつゆくさ

    同室の向かいのベッドのKさんとご挨拶をしました。少し年上の同じ40代で、数時間後にもう手術なのだそうです。 「怖くないですか」と聞いたら、「うーん、そうでもないんだよねー」とおっしゃいました。「乳がんと知った時、ショックじゃなかったですか」と聞いたら、「うーん、そうでもないんだよねー」とおっしゃいました。 Kさんは石灰化があると15年間言われ続けていて、2年ぶりに受けた今年の検診で1㎝のしこりが見つかったそうです。私と同じ全摘手術をされます。 私が入院したすぐ後に来られたMさんは50代。手術は私と同じ明日で、非浸潤がんで同じく全摘手術だそうだ。 「怖くないですか」と聞いたら、「うーん、私よくわからないんだよねー」とおっしゃいました。「乳がんって知った時、ショックじゃなかったですか」と聞いたら、「うーん、私よくわからないんだよねー」とおっしゃいました。 あれれ?なんだかお二人とも私のような悲

    乳がん治療の記録【34】乳がんに対するリアクションの違い - 考えるつゆくさ
    tsuyu-kusa
    tsuyu-kusa 2021/10/09
    なんだかお二人とも私のような悲壮感がない・・・
  • 乳がん治療の記録【33】入院当日/血液型について - 考えるつゆくさ

    入院の日の朝。不安で一睡もできないまま病院へ。受付で10万円の預り金を払いました。退院時、ここから入院・手術費を引いたおつりが戻ってくるというシステムになっています。そして教えられた番号の病室へ。 病室には4つのベッドがありました。そのうち2つのベッドのカーテンが閉まっていて、中には人がおられるようでした。 看護師さんが来られ、リストバンドを渡されました。そこには私の名前と血液型が書かれていました。血液型には“AB型”と書いてありました。 「私、B型なんですが・・・」「え?血液検査ではAB型と出ていますよ?」「え・・・。取り違えでは・・・?」 急遽、再度採血して検査していただくと・・・AB型でした。疑ってしまって申し訳なかったです。 40年以上にわたってB型と思いこんで生きてきたので、アイデンティティが揺らぎました。「ほんとマイペースなB型だよね~」「さすがB型。仲間!」などと友人たちに言

    乳がん治療の記録【33】入院当日/血液型について - 考えるつゆくさ
    tsuyu-kusa
    tsuyu-kusa 2021/10/04
    血液型は不明のまま生きていてもなんら問題ないそうです。
  • 乳がん治療の記録【26】乳がん治療の先進医療とは - 考えるつゆくさ

    全摘手術をしないですむ方法は当にないのかと模索する中で、先進医療についても調べました。 先進医療とは、最先端の医療のうち、国によって認められたものです。しかし標準治療とは違って効果は確実とは言いきれず、また保険がきかないため高額です。がん保険でお金をいくらかいただける場合もあります。 残念ながら私の非浸潤がんに合う先進医療は見つかりませんでした。しかし、しこりのあるタイプの乳がんならいくつかあるらしく、メモしておきたいと思います。 まずは乳房に針をさし、ラジオ波という電磁波を当ててがんを焼き切るラジオ波熱焼灼(しょうしゃく)療法です。 がん細胞を狙い撃ち 放射線の一種を使う陽子線治療は非浸潤がんにもききますが、狭い範囲のみです。ちなみに治療費は300万円くらいだそうです。高い! 同じく放射線の一種を使う重粒子線治療はしこりのあるタイプのみで、治療費はさらに高いそうです。 先進医療ではない

    乳がん治療の記録【26】乳がん治療の先進医療とは - 考えるつゆくさ
    tsuyu-kusa
    tsuyu-kusa 2021/04/03
    先進医療とは、最先端の医療のうち、国によって認められたものです。
  • 乳がん治療の記録【17】病気になるのは“負け”ではない - 考えるつゆくさ

    乳がんになったことと、入院・手術の日程などについて、各方面に伝えなければなりません。私はフリーランスで文筆業・挿絵業をしていますので、先方にスケジュールを調整していただく必要が出てくるからです。また場合によっては、代わりの方にお願いすることもあるかもしれません。 先方にお伝えすると驚かれましたが、入院中や手術直後にゆっくりできるようスケジュールを前倒しして下さるなどご配慮いただきました。ご迷惑をかけて申し訳なく思いつつも、感謝の気持ちでいっぱいです。 また、友人・知人にも伝えました。頻繁に会ったり連絡をとったりしているのに、何も言わなかったりごまかしたりすることが私にはできません。みんな、心配や共感、励ましやお祈りをしてくれました。また病気や病院についての情報やアドバイスもくれました。優しさに触れて、涙が出ます。 母は自身が乳がんになった時、それを他人に隠していました。病気になったことを“

    乳がん治療の記録【17】病気になるのは“負け”ではない - 考えるつゆくさ
    tsuyu-kusa
    tsuyu-kusa 2021/02/24
    病気になったら、他人がほくそ笑む?
  • 乳がん治療の記録【15】高額療養費制度について - 考えるつゆくさ

    全ての人が安心して医療を受けられるようにするための制度があることを私は初めて知りました。“高額療養費制度”です。患者さんの医療にかかる一ヶ月の金額に上限を設け、それ以上は払わないでもOKにしてくれる制度です。 上限額は年齢や年収によってまちまちですが、例えば65歳以下の人で年収が300万円の人なら、手術(保険対象内)に100万円かかったとしても、6万円ほど払えばよいことになります。支払いの際に病院の窓口で“限度額適用認定証”を提示します。 この認定証をいただくため、早速市役所の保険年金課に電話をしました。保険証の番号を伝えると「近日中に発送しますね」と職員の方はおっしゃいました。 届いた認定証は画用紙を三つ折りにしたような簡素なものでした。DMと間違えてうっかり捨ててしまいそう・・・。保管場所には気をつけなければと思いました。 とっても簡素な認定証

    乳がん治療の記録【15】高額療養費制度について - 考えるつゆくさ
  • 乳がん治療の記録【14】若くて健康な子たち - 考えるつゆくさ

    乳がんと言われた日の数日後、母校の中学・高校の学園祭がありました。今年は生徒たちのダンスや演劇、演奏などの発表をオンラインで見ることができました。同級生たちとLINEで「上手だね」「すごいね」などと言いながら見るのはとても楽しかったです。 若い子たちががんばっている姿を見て、「できることをできるうちにたくさんやってほしいな」と心から思いました。30代や40代になったら病気になることもあるかもしれない。若くて健康な時間は長くはない。だから泣いたり笑ったり、努力したりくじけたりして充実した毎日を過ごしてほしいと思いました。私には子どもはいませんが、もしいたら、そのためにも惜しみないサポートをせずにはいられなくなるだろうと感じました。そして世の中のほとんどの母親は、そう思って子どもを日々サポートしているのだと最近わかってきました。 ひとりひとりにライトが当たって見えた 私の母は、若かったころの私

    乳がん治療の記録【14】若くて健康な子たち - 考えるつゆくさ
    tsuyu-kusa
    tsuyu-kusa 2021/02/12
    若くて健康な時間は長くはない。
  • 乳がん治療の記録【13】セカンドオピニオンとは/標準治療とは - 考えるつゆくさ

    “セカンドオピニオン”とは他の病院にも意見をうかがってみることです。「診断は正しいと思うか」「手術の方法はどう思うか」「こちらの病院だったらもっといい治療がないか」などをうかがいます。大きな病院にはセカンドオピニオン外来もあります。そこに行くには最初の病院に紹介状や検査結果のデータなどを用意してもらう必要があります(料金は数千円です)。 私は診ていただいている先生や病院に不信感も不満もありませんでした。しかし「手術したくない。全摘したくない。しなくちゃだめだろうか」という気持ちは消えませんでした。とはいえセカンドオピニオンを受ける料金は、保険がきかないため高いです。2万円とか3万円とかです。 そこで私は乳がん検診をしてもらっていたクリニックにもう一度行きました。そして先生に言いました。 「紹介してくださった病院で検査をしていただいたら非浸潤がんであることがわかりました。先生、手術しなくちゃ

    乳がん治療の記録【13】セカンドオピニオンとは/標準治療とは - 考えるつゆくさ
  • 乳がん治療の記録【12】乳房再建について - 考えるつゆくさ

    「全摘はしますが、乳頭だけを残して手術と同時に再建もできますがどうしますか?」 そう先生に言われた時、うれしくて涙が出ました。再建とは、手術で取り除いた乳房の中身のかわりにインプラントなどを詰め、もともとの見た目と変わらないようにする方法です。 どうやら私にもふくらみや乳頭がなくなってしまうのは寂しいという女性らしい気持ちがあったようです。今まで特段自分の乳房に思いをはせたことはなかったのですが・・・。 再建をするのは形成外科の先生で、手術の途中でバトンタッチされるそうです。後日、形成外科をたずねて相談してみることになりました。 涙する私に看護師さんがおっしゃいます。 「何かあったら一人で抱えこまないで私たちに言って下さいね」 そんな優しいことを言われたらますます涙涙涙・・・。 ちなみに乳頭にがんができることもないわけではなく、そこもすぱっと切ってしまうのが一番安心ではあるのだそうです。で

    乳がん治療の記録【12】乳房再建について - 考えるつゆくさ
    tsuyu-kusa
    tsuyu-kusa 2021/02/04
    全摘しても乳頭を残して乳房を再建することもできる
  • 乳がん治療の記録【1】クリニックの乳がん検診にて - 考えるつゆくさ

    「大きな病院で検査をしてもらってきてください」とクリニックの先生がレントゲンを見て言いました。 「検査とは……?」「乳房に太めの針をさして組織を吸い取ります」「痛そうですね……」「麻酔するから大丈夫だよ」「そうでしょうけど……」 その吸い取った組織にがんがあるかどうかを顕微鏡などで調べる検査を、“生体検査”略して“生検”と呼ぶそうです。 このクリニックでは30代の時から10年以上、毎年乳がん検診をしていただいていました。乳房のレントゲンはマンモグラフィと呼ばれる機械で撮影されます。乳房を板で挟んでぺっちゃんこにして撮影するので痛みをともなうのが少々難です。今回の検診ではそのレントゲンに“石灰化”なるものが写っていたそうです。石灰化はレントゲンの黒い背景に白い星のように映ります。 分泌物の中のカルシウムが引っかかっているだけで問題のないものが多いのですが、がんの死骸である場合もあるそうです。

    乳がん治療の記録【1】クリニックの乳がん検診にて - 考えるつゆくさ
    tsuyu-kusa
    tsuyu-kusa 2021/01/23
    クリニックのマンモグラフィの検査で石灰化が見つかる
  • 乳がん治療の記録【9】病気になった人を責める人 - 考えるつゆくさ

    私が乳がんと言われたのは、安倍さんが総理を辞任した時でした。辞任の理由は病気によるものでした。 あるラジオの人が「安倍さんはまたほっぽり投げた」「病気で政治判断ができないなんてことありますか?」「安倍さんは“病気の人は仕事ができない”というイメージを植えつけた」などと言っていて、嫌な気持ちになりました。 私は乳がんと言われた日から数日間は気持ちが落ち込んでいて、いつもよりいろいろな判断がしづらかったです。ちょっとしたものを買うのでも、どちらにするかをすぐに決められず、買ってから「こっちじゃなかった・・・」と思ったりしました。また、私は挿絵業をしていますが、女性の服の色を何色にするかどうかもいつもならすぐに決められるのに、とても時間がかかりました。 何色にするか、決められない決められない・・・ かつて神経性胃炎やうつ病になった際、心身が正常でなければ正常な判断はし難いことを感じました。また、

    乳がん治療の記録【9】病気になった人を責める人 - 考えるつゆくさ
    tsuyu-kusa
    tsuyu-kusa 2021/01/23
    病気になって仕事を続けることが困難になると、「甘い」と批難してくる人が少数ながらいる。