日本たばこ産業(JT)の木村宏社長は4日、記者団に対し「増税の幅以上に価格政策は検討しなければならない」と述べ、たばこ税が引き上げられた場合、増税分以上の値上げをする方針を示した。たばこの消費量の落ち込みは避けられないとみて、価格転嫁で補う考えだ。 健康志向の高まりなどを背景に、国内のたばこ市場は年5%弱の縮小が続いている。木村社長は「2600万人の愛煙家を考えれば、いかなる増税にも反対する。これまで1本1円以上の増税は経験がなく、決して小幅な増税ではない。健康を旗印に、乱暴な議論になっている」と、政府税制調査会の増税方針を批判した。