バングラデシュ・ダッカで20人の人質が死亡した立てこもり事件で、「高学歴の裕福な家庭の出身」(カーン内相)とされた実行グループのメンバーの素性が明らかになってきた。地元報道によると、名門私立学校の出身者が目立ち、いずれも数カ月前から消息不明になっていた。うち1人の父親が4日、朝日新聞記者の取材に応じた。 取材に応じたのは、大手外資系企業の現地法人幹部ハヤト・カビールさん(53)。当局が発表した、現場で死亡した実行グループの写真の中に、次男サメフ・ムバシール容疑者(18)の姿があった。 カビールさんによると、サメフ容疑者は昨年6月まで英語で教える名門私立高校に通っていた。その後は大学を目指して予備校に通っていたが、今年2月29日に運転手が予備校から自宅へ送り届ける途中、「渋滞している」と車を降り、そのまま消息を絶った。 カビールさんは「家族の前では優しい顔しか見たことがなかった。私はいつも『