分散環境に対応したデータべースNoSQLとRDBMSとの違い クラウド対応のソフトウェアを実現する上でもう1つの課題はデータベースだ。企業で一般的に用いられている既存のリレーショナルデータベースは、分散環境でスケーラブルな性能を発揮するのは苦手である。そのため、クラウドに適応し、よりスケーラブルに性能を向上させることができる仕組みを備えた「NoSQL」(Not Only SQL)と呼ばれる新しい種類のデータベースが登場してきた。従来のリレーショナルデータベースがなぜクラウドのような分散環境でスケーラブルに性能を向上させにくいのかといえば、データベースに関する多くの資源が集中管理されているためだ(図3)。 例えば、リレーショナルデータベースに備わっているトランザクション機能では、データの一貫性をどんなときでも維持するため、排他制御の機能がある。これは、Aさんが更新中のデータはBさんは削除でき