NECの遠藤信博社長が先週行った会見で、企業向けクラウド事業で競合するIBMやHPに対するNECの優位点を強調した。果たして勝機はあるのか。 今のクラウドはビジネスとして初期段階 「ITインフラやアプリケーションのサービスが注目されている今のクラウドは、ビジネスとしてはまだ初期段階。もっと大きな市場がこの先にある」 NECの遠藤信博社長は10月28日、同社が開いた直近の四半期決算会見でこう語った。同会見では直近の決算発表とともに、今年度からスタートした中期経営計画の取り組み状況について説明が行われた。クラウド事業は同計画の重点領域の1つとあって、遠藤社長の説明にも力が入っていた。 本コラムでは、同会見での遠藤社長のクラウド事業に関する発言に注目した。まず、中期経営計画が半年経過した現在の取り組みにおける自己分析として、遠藤社長は次の3つのポイントを挙げた。 1つ目は「国内でのソーシャル・キ