リンゴに発生する病気「リンゴ黒星病」の対策で、県果樹試験場(須坂市)は本年度、リンゴの遺伝情報を使った新たな育種法を導入し、黒星病にならない品種の開発に乗り出す。県内では2018年6月、農薬が効かない「薬剤耐性菌」が初めて確認され、生産者らは警戒を強めている。同試験場によると、現状では国内で商業栽培される生食用リンゴで遺伝的に黒星病にならない品種はなく、開発に至れば農薬散布量の削減や安定生産につながる期待がある。 「DNAマーカー育種」と呼ばれる技術を導入する。個体ごとに異なるDNAの塩基配列を解析し、黒星病への強さ、食味の良さ、日持ちの良さといった特性を伝える遺伝子の近くに目印(マーカー)を探す。交配した「子」の苗を検査し、マーカーを手掛かりにこうした遺伝子が引き継がれているか確認し、選別する。 同試験場は1985(昭和60)年から国内の品種と黒星病が発生しない海外の野生種を掛け合わせ、
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