東京・築地市場(中央区)の解体工事が10月から始まるのを前に、東京都は市場をすみかにするネズミの駆除作戦を本格化する。敷地周囲をトタン板で囲うなどして、近隣の銀座や2020年東京五輪・パラリンピックの選手村ができる晴海地区などへの拡散を阻止する計画だ。ただ繁殖力の強いネズミ相手だけに、地元では「本当に封じ込められるのか」と懸念する声も上がっている。 「解体前にネズミを根絶しないと、周りに広がって大変なことになる」。築地市場が10月11日開場の豊洲市場(江東区)に移転することを受け、都が7月に開いた築地市場解体に関する説明会。地元住民や周辺の事業者からは切実な声が相次いだ。ネズミは感染症を媒介し、電線などをかじって停電や火事を引き起こすこともあるためだ。 都によると、築地市場の水産卸・仲卸売場では水を好むドブネズミ、青果卸・仲卸売場では果物や穀物が好物のクマネズミが多く生息。昨年度は約120
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