メディアの進化形と可能性を探る本連載。第3回は、出版社で「宇宙兄弟」「ドラゴン桜」「働きマン」などの人気漫画を担当したのち、クリエーターのエージェント会社を立ち上げた佐渡島庸平氏に、出版業界の未来についてお話を伺いました。 すべての業界の「タテの壁」が消滅する ――出版業界はディスラプション(崩壊)に直面しているのでしょうか 株式会社コルク 代表取締役社長 佐渡島庸平氏 出版業界に限らず、あらゆる業界が変化に直面しています。変化のスピードに少しずつ時差があるから、それぞれの問題として論じられがちですけれども、本質は同じ。インターネットの変化によって、すべての業界でルールが根底から変わろうとしています。 これから自動運転が進めば、最終的にはハンドルはなくなるでしょうし、座席が今みたいに一方向を向いている必要もない。もはや自動車の形である必要はなくて、ただの移動する空間になる。自動車が空間にな