優秀なアニメーターたちと、ちゃんとした人間ドラマを描きたい ──「星合の空」のタイトルがお披露目された「TBSアニメフェスタ」(2018年)のパンフレットのインタビュー(参照:赤根和樹監督 パンフレットインタビュー)で、赤根監督は「アニメーションの新しい分岐、可能性に進まなければいけないのではないか」という思いを語られていましたよね。その思いが「星合の空」という作品に結びつくまでの過程を、まずはお伺いできますか。 今のアニメって、はっきり言って「いかに儲けるか」って考えに陥っちゃっているんですよ。もちろん商業アニメなのでコストに見合った収益を上げないと話にならないんですが、自分がアニメ業界に入ったのは宮﨑駿さんや富野由悠季さんの作品が世に出始めたころで、映像メディアとしてのアニメーションの新しさに憧れていたんです。「こんなにちゃんとドラマを作って、映像的にも新しいことができる業界があるんだ