魔法科高校の劣等生〈1〉入学編(上) (電撃文庫) 書店に行くたび、山のように刊行されているライトノベルの存在が気になる。僕はライトノベルが読めない。もう30代だからかもしれない。サラリーマン向けのビジネス書や、緊張を強いられるミステリはスラスラ読めるけど、ラノベは実生活との接点が希薄過ぎて、完読できるだけの力が出ない。 「読めない」のだけど、一方で「オタク趣味がホームグラウンド」という自意識がある。「ラノベもチェックしておかねば!」という危機感がある。「読めない」、でも「読まねば」。そして、いろいろ買っては挫折、買っては挫折の日々。(ちなみに「挫折」する理由の大半は、キャラの言動や設定に対して「バカじゃないの」と呆れて本を閉じる、というもの。) そんな「ラノベ挫折王」こと僕にしては、珍しく最後まで読み通せた1冊がこの本。(いや、僕が楽しめるって事は、すなわち「どこか古い」という事に他なら