クリストファー・ノーランって映画監督知ってる? 『ダークナイト』とかで、あのマンガのバットマンを、本当に実在するみたいにリアリスティックに描いちゃったり、『インセプション』では無意識の底とか、『インターステラー』では未知の惑星とか、ようは人類が未だ見たことのないはずの世界を、すんごい映像と抜群の筋書きで見せちゃうすんごい人でね。 まあつまり、この人が撮れば絶対に失敗はしないだろうっていう、巨匠と呼ばれる映画人の中でも、なかなかいない現代の希有な大物だ。 そういう、芸術性と娯楽性の融合って意味では、俺は勝手に、スタンリー・キューブリックの後継者だと思ってて、もちろんより現代的で進化してるんだけどさ。 まあそんな、作家性の塊みたいなノーランが、なんと実話を元にした戦争映画を撮るっていうんで、さっそく見てきたんだ『ダンケルク』。 戦争作品って、もう描くところは昔っから決まってて、「悲惨」で「愚か