中国国家統計局が9日に発表した2023年7月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比0.3%の下落となった。2021年2月以来、2年5か月ぶりに低下した。 また、中国の7月の生産者物価指数(PPI)は前年同月比4.4%の下落となった。PPIの低下は10か月連続。消費者物価と生産者物価の両方が下落するのは2020年11月以来となるようである。 中国の消費者物価指数の前年同月比の推移をみてみると、2022年5月から11月までは前年同月比2%を超えるものとなっていた。その後2%を割り込み、今年一月に2.1%に切り返していたが、2月以降は1.0%、0.7%、0.1%と次第に落ち込んできた。 中国ではコロナ禍後の経済回復の遅れが顕著になっている。消費意欲が高まらず物価が低迷する状態が続いている。7月分については、雇用などへの先行き不安に伴う消費の弱さから、自動車やスマートフォンなど耐久財が値下がりした