1933年、東京生まれ。 実父である岡野銀次氏が1935年に創業した岡野金型製作所の仕事を引き継ぎ、従来から行ってきた金型製作技術の研鑽に加え、新たに“深絞り”と呼ばれる分野の金属プレス加工の仕事を開始。1972年に二代目社長に就任し、社名も岡野工業株式会社と改める。以後、リチウムイオン電池のケースなど、従来深絞りなどのプレス技術では不可能とされてきた金属加工を次々と実現させ、“世界的職人”“金型の魔術師”として、国内外を問わず大きな注目を集めている 日本という国を象徴する産物のひとつとして、工業生産における“技術力”がある。極端にいえば、資源に乏しいこの国を支えてきたものこそ、この“技術力”だといってしまっても、決して言い過ぎではないだろう。そして、その高度な技術的発展を支えてきたのは、なにも大企業ばかりではない。さまざまな発想に具体的なモノとしての形を与える、職人の技の研鑽があってこそ