中国に大理という町がある。大理石の産地の町で、大理石工場が町に点々とある。なんとなくのんびりとした町だ。 この町にはかつて日本人旅行者が沢山いたという。でも今はいろんな理由があって日本人旅行者はいない。 日本人旅行者は何もしなかった。1部屋にベッドがいくつもあるドミトリーに1泊2、300円くらいで泊り、100円程度の食事を食べ、地元の外国語を勉強したい人と話したり、日本人同士でダラダラしたりしていた。それを専門用語で”沈没”という。 大理はアジア屈指の沈没地だった。彼らがいた証を探したら、”本塚”にたどり着いた。