前置き こんにちは,gfxです。好きなソースはタルタルソースとsv.cです。JPerl Advent Calendar 2009 Hacker Trackも8日目ですね。そろそろTipsを読むだけでは飽き足らず,モジュールを書きたくなってきたんじゃないでしょうか。そんなわけで,今日はModule::Install::XSUtilを紹介します。 本題 皆さんの中にはよくXSを書く方もいらっしゃると思いますが,XSモジュールを含むディストリビューションはビルド環境の設定が結構大変ですよね。build_requiresにExtUtils::ParseXSやXSLoaderを指定したり,make_maker_argsにOBJECT => '$(O_FILES)'を指定したりする必要がありますし,Cコンパイラは使えるか,Cコンパイラの警告を有効にしたい,ppport.hは十分に新しいか,などなど考え
またはRe: PerlとC言語の型に対応する値への相互変換 XSでCの文字列操作関数の使用はなるべく避けるべきです。Cの文字列操作関数は危険で使いにくいものです。その代わりに、Perlが提供する安全で使いやすいSV APIを使ったほうが余計なことを考えずに済みます。 まずC言語でプログラミングする際の一般論として、strcat()やsprintf()などの文字列長を制御できない関数を使用するべきではない、というものがあります。これらの関数を使用して安全なプログラミングをするのは非常に困難であり、代わりにstrncat()やstrlcat()、あるいはsnprintf()といった文字列長を制御できる関数を使うべきです。 またPerl/XSに関して言うならば、そもそもCの文字列操作関数を使う必要はほとんどありません*1。char*の代わりにSV*を使うようにし、なるべくPerl API で文字
XSでメモリリークを避ける基本原則は、それほど難しくない。すなわち、作ったSV(およびSVファミリ)はすぐsv_2mortal()するのである。mortalなSVはスコープ*1から抜けるときに解放されるため、メモリリークは起こらない。つまり、あるスコープ内で新しく作ったすべてのSVをmortalな状態にしておくということだ。 この原則のもとでコードを書くと、誤ってリファレンスカウントを増やさなかったケースでは警告が頻繁に起きる。しかし、少なくともメモリリークは起こらない*2。メモリリークの検出は難しいので、警告が出るのは福音であろう。 もちろんこれは原則で、メモリリークにまつわることで覚えなければならないことは決して少なくない。 たとえば、XSUBの戻り値をSV*にするとき、sv_2mortal(RETVAL)してはいけない。これはPerlの仕様ではなくxsubppが勝手にsv_2mort
元ネタ:Perl基礎文法最速マスター(id:perlcodesample) XSを始めるための手順といくつかの要素の解説です。C言語をある程度知っている人でも,これを読んだだけでXSの基礎をマスターしてXSを書くことができるようにはなっていません。リファレンスでもありません。 XSとは,狭義ではPerlでエクステンションを書くためのマクロ言語の名前ですが,広義ではエクステンションを書くための技術の総称です。ここでは,広義のXSを俯瞰します。 XSはいろいろと特殊なのでテンプレは無視で行きます。 目次: h2xsで空のディストリビューションを作る XSファイルの構成 スレッドコンテキスト SVファミリ GCとスコープ さらなる学習のために h2xsで空のディストリビューションを作る 以下のコマンドで空のXSディストリビューションを作ることができます。 h2xs -A -b 5.8.1 -n
Makefile.PLを書くためのビルドユーティリティの一つであるModule::Installは非常に便利だが,XSモジュールのサポートが弱い。 そこで,Module::InstallのプラグインとしてModule::Install::XSUtilを書いてみた。 http://search.cpan.org/dist/Module-Install-XSUtil/ (CPAN) git://github.com/gfx/Perl-Module-Install-XSUtil.git (github) XSモジュールを利用は,Perlから利用する場合とXSから利用する場合の二つの状況がある。ほとんどのXSモジュールはPerlから利用するが,まれにXSからの利用するモジュール(メタXSモジュール)もある。XSUtilはこの二つを両方サポートする。 通常のXSモジュールの場合 XSモジュールでは一
id:tokuhirom さんが http://d.hatena.ne.jp/tokuhirom/20081209/1228829454 で下地をつくってくださったので(perl-users.jp むけまとめも期待してます),ちょっとアドバンスドな話題を。 例題 http://www.sra.co.jp/people/m-kasahr/eb/ http://www.sra.co.jp/people/m-kasahr/eb/ の Perl binding を開発するとしましょう。 http://www.sra.co.jp/people/m-kasahr/eb/ の使い方は,たとえば次のような感じです。 EB_Book *book_pointer; book_pointer = (EB_Book *) malloc(sizeof(EB_Book)); eb_initialize_book(bo
不意に typemap をつかって C++ のライブラリのバインディングを XS で書きたい気分になったので、書いてみた。XS は PL_check をいじったりするときぐらいしかさわらないので、新鮮な気分になりましたですね。以下にメモをはっつけときます。一通り終わったら、perl-users.jp にまとめたいところ(あるいは誰かが書いてくれるとうれしい)。 参考にするソースとして - Ganglia::XS(Makefile.PL がよいのと、シンプル) - Text::Mecab(typemap をつかった例として) ■FAQ - C++なライブラリをバインドするには CC => 'g++', をmakemaker_args に渡せばよい。 ■参考になるサイト typemap について http://mt.endeworks.jp/d-6/2006/07/perl-xs-typema
Perl/XSが得意なことはほとんどオレオレ用語といっていいくらい端折ったリストなので追々補足しておく。 まずひとつ,「注意を払う」というのは内部で呼ばれるmalloc()を極力減らすという意味と書いたが,よく考えてみればこれはmalloc()*1が遅いというのが問題なのではない*2。malloc()はそれだけで終わるものではなく,mallo()を呼ぶAPIの内部または前後ではデータのコピーが伴うのが普通だし,その前にSVの割りあてが必要だったり,あるいは一時SVを使うとなればENTER+SAVETMPS ... FREETMPS+LEAVEといったブロックスコープ管理ルーチンが伴ったりと,付随する様々な処理が加わることが極めて多い。だから避けるべきなのはmalloc()そのものというより,malloc()に付随する膨大な処理である。 具体的には,たとえばMOP.xsでは,メソッドやハッシ
人事部のきたこうじ(@koji.kita)です。先月までminimoのSEOやweb予約システムの開発エンジニアをしていました。今月から人事部に異動し、社内の盛り上げ隊長兼ミクシィグループ全体の技術発信力強化活動を行っています。 今回は4月22日に秋葉原UDXで開催された技術書典4の参加報告です。ミクシィグループではスポンサーもさせていただきました! techbookfest.org 技術書典とは 技術をテーマにした同人誌即売会です。参加者数が数千人と技術系のイベントでは最大規模の会になります。 当日の様子 日曜日なので、お昼に起きてゆっくり向かいました。 14時ごろに秋葉原着!3千人くらい人が来ると聞いてたので予想通りUDX前には人だかりが! 整理券が配られているようなので、受け取ると・・・! あれ・・・4590番・・・?3千人じゃないの・・・? 知り合いの運営スタッフに話を聞くと、前回
はてなグループの終了日を2020年1月31日(金)に決定しました 以下のエントリの通り、今年末を目処にはてなグループを終了予定である旨をお知らせしておりました。 2019年末を目処に、はてなグループの提供を終了する予定です - はてなグループ日記 このたび、正式に終了日を決定いたしましたので、以下の通りご確認ください。 終了日: 2020年1月31日(金) エクスポート希望申請期限:2020年1月31日(金) 終了日以降は、はてなグループの閲覧および投稿は行えません。日記のエクスポートが必要な方は以下の記事にしたがって手続きをしてください。 はてなグループに投稿された日記データのエクスポートについて - はてなグループ日記 ご利用のみなさまにはご迷惑をおかけいたしますが、どうぞよろしくお願いいたします。 2020-06-25 追記 はてなグループ日記のエクスポートデータは2020年2月28
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