スウェーデンで発行された犬用の鑑札 古代から兵士の身元確認は、人相や入れ墨などで判別されていた。歴史上知られる最初の認識票は、ポリュアイノス(英語版)が『戦術書』にて言及した、スパルタ人が左手首に結びつけた名前を記した棒だとされている。また、ローマ軍がシグナキュラム(英語版)と呼ばれる鉛の小板に個人情報を刻んで首から下げたとされており、良心的兵役拒否によって処刑された殉教者であるテベッサのマクシミリアン(英語版)がシグナキュラムを首から下げることを拒んだという逸話が残されている。 現代に連なる認識票は、戦死者とその家族に対する人道的配慮のために、19世紀のヨーロッパに出現した。1859年の第二次イタリア独立戦争では、フランス軍が自軍の装具や認識票の番号を頼りに死者の身元を特定した。 1861年にアメリカでおきた南北戦争では、南北とも軍からの支給はなく、兵士の中に革や金属の名札を購入して装着