前編では明治43年に発行されたカタログについて、種類や内容を紹介した。そして後編では明治43年という時代について調べて分かったことを紹介しよう。前編を見ていない、または記憶がすっかりなくなっている方はさらっと復習してもらえるとありがたい。なお、今回画像は文脈に直接関係ないものも含まれている。挿絵のようなものとご了承いただきたい。 *明治43年のカタログから 前編リンク → https://www.buntobi.com/articles/entry/series/taimichi/009861/ *福井商店(現ライオン事務器)の明治43年のカタログに掲載されている消しゴムと現品。 伊東屋、文運堂、福井商店その他明治43年のカタログが多く見つかったことから端を発してこの話をしているが、当時のカタログの役割や時代背景などを少々調べてみた。まず明治43年頃のカタログはどのように使われていたのだろ
古文房具の収集のスタートは文房具店に残っていた廃番商品を見つけるところからだった。店頭に残っているものだから、当然昭和の40年代や50年代、古くても30年代ころが関の山。その時点では「戦前」(※1)という言葉も知らず、歴史に興味がなかった私には、「大正」や「明治」は昭和の前の元号という認識しかなく、それぞれの時代のリアリティは全く感じられなかった。それが次第に古い時代の文房具を見つける機会が増え、「戦前」や「大正」が単なる字面ではなく、色や形のイメージを伴うものになって来た。 しかしその後、今に至っても「明治」はまだ遠く、資料一つ見つけただけで「明治!すごい!」とテンションが上がるのはずっと変わらない。ただポツポツと明治の資料を見たり手に入れたりする機会に恵まれたことで、「明治」のイメージもかなり具体的になってきた。そんな中、一つ気づいたことがあり今回のテーマにすることにした。 私は古い文
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