作家・村上春樹さん(66)の新刊「職業としての小説家」(スイッチ・パブリッシング、税別1800円)が10日、発売された。台頭するインターネット書店に対抗するため、大手の紀伊国屋書店が初版のほとんどを買い取った“異例の流通形態”となったが、関西では予定していた入荷がなかった書店もあった。 文芸誌「MONKEY」の連載と書き下ろしをまとめた自伝的エッセー。小説を書き続ける理由のほか、小説のオリジナリティーやキャラクターの作り方、芥川賞やノーベル賞などの文学賞に対する考えなどをつづっている。 紀伊国屋書店梅田本店(大阪市北区)の入り口には新刊エッセーの発売を知らせるポスターがはられ、専用棚に平積みされたほか、店内各所にも並べられた。兵庫県宝塚市の会社員女性(40)は「昼休みに読むため、出勤前に買いに来た。ノーベル賞はもちろん期待していますが、彼の本を読めるだけで幸せ」と話した。 書籍は一般的に、