「カイゼンに終わりなし。我が意を得たりだ」。新刊『トヨタ物語』を読んだ川淵三郎氏はそう語り、小声で言った。「読みながら泣いてしまったよ」。『トヨタ物語』著者の野地秩嘉氏が“川淵流”の読み方を聞く。その前編。 ■重版出来!『トヨタ物語』 トヨタはなぜ強いのか――その本質に迫る巨編ノンフィクション。日経ビジネス連載「トヨタ生産方式を作った男たち」に書下ろしの新章などを加えた圧巻の408ページ、ついに刊行。早くも4刷。日経BP社刊 大野さんはでっかい人だった 川淵三郎さんと会うのはゴルフ場が多い。川淵さんは1936年生まれで、高齢とされる年齢ながら、ドライバーの飛距離は230ヤード以上。一緒にプレーしていても、20歳、年下のわたしは一度もオーバードライブしたことはない。しかも、彼はアイアンもアプローチもパターも上手だ。そして、今でも練習を欠かさない。カイゼンに次ぐカイゼンの日々である。ゴルフの練
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