お茶屋や料亭などが並ぶ京都の祇園と木屋町地区に、風俗店の無料案内所が増えていることから、京都府警は、府内全域を対象に営業を規制する条例をつくる方針を固めた。 学校や病院などからの距離制限を設けるなど厳しい内容で、両地区の25店をすべて締め出す考えだ。案内所の規制条例は3都府県にあるが、既存店に一度に網をかける例はなく、府警は「古都ならではの風情を守る強い決意を示す」と強調。年内の施行を目指している。 祇園の一角。「無料案内所」と書かれた派手な看板がまぶしく光り、店先の道路にのぼりが並ぶ。のれん越しには、店内に張られた女性の写真が見える。 「かわいい子がいるキャバクラ、ありますよ。どうですか」。黒服の男たちが、通行人に声をかけている。案内所の従業員だ。 府警によると、京都の顔とも言える祇園や木屋町に案内所ができたのは2002年。風俗店の客引き行為の取り締まりを強化した頃だった。06年には、公