目次 研究の動機 研究の経緯 楷書の成立 明朝体の成立 漢字字書の恣意性 しんにょうの点の数 しんにょうの画数 標準字体 活字のように書くこと 書の行方 謝辞 ●研究の動機 私は自分でフォント・エディタを作るくらいだから、当然、文字のデザインに関して、強い興味を持っている。さらに、文字自体に対しても、非常に強い興味を持っている。そんな私が最近、漢字に関する論争が盛んになっているのに気付いた。思えば20年以上前に一度、漢字教育を巡ってかなりの論争が起こっていた。読売新聞社から「日本語の現場」[B-1]というシリーズが刊行されたので、ご存じの方も多いと思う。「日本語の現場」は日本語の(特に字形の)揺れと、国語教育の現状について、よく取材してあり、面 白かった。この本はその後の「岩波講座 日本語3 国語国字問題」[B-3]でも参考文献に挙げられていた。 その後、論争は下火になった印象があっ
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1212001232 「辶」は、当用漢字が略字を採用する前のシンニョウの正しい形です。 これは明朝体のデザインです。 楷書体では、「ヽ+ヽ+フ」の2画目の「ヽ」が3画目の「フ」とつながり、「ヽ+ろ」のように書かれていました。 当用漢字を決めた人たちはこのことを知ってか知らずか、 “みんな点は1個しか書いていない。点が二つあると学童が書き取りで書く字と不一致になるから、点を一つにしよう” というわけで、明朝体に「近」「道」「進」などの新字体をこしらえたのです。 それなら楷書体 (教科書体) も「ろ」はやめて「ヽ+フ」にすべきなのに、「ヽ+ろ」のままです(*)。 当用漢字を決めた人たちは、公式な文書では当用漢字以外の漢字の使用を認めず、「輿論」は「世論」、「分娩」は「分べん」と書
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