出生率の低下 フィンランドは子育て支援が充実した国として知られているが、少子化も急激に進んでいる。2010年には1.89だった合計特殊出生率も、2019年には1.35にまで低下。この間は決して不況続きだったわけではなく、原因は明確になっていない。低下が一時的なものなのか、継続的なトレンドなのかもはっきりしていないのが現状だ。 出生率低下の背景には複数の要因があるとされているが、その1つが不安定な雇用だ。フィンランドでは若いうちはフルタイムの仕事に就けないことも多いし、たとえ雇用されたとしてもリストラの不安が大きいため、家族を持とうという気になれない。そこに都市部の住宅費高騰が追い打ちをかける。 ライフスタイルや家族観の変化もある。最近では、「誰もが子どもを持つ人生」が当たり前だとは思われなくなってきた。現在、都心部に住む40代前半の男性の約3割には子どもがいない。 2018年に発表された統
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