不動産の価格上昇を紹介した前編の続きである。 アパートや小規模ビル、ワンルームマンションといった投資用物件は、不動産用投資ローンを組んで購入される場合が多く、金利上昇が収益を大幅に悪化させる。 「今は新築物件価格に対して年4%程度の利回りが要求されます。3億円のビルだと、年間1200万円の賃料収入が見込めることが目安となっています。現状は超低金利ですが、それでも不動産用投資ローンは変動金利で1~2%の借入金利がかかり、修繕費や固定資産税も必要なので、最低4%の利回りがないと投資商品として採算が合いません。 そこに金利が上昇し、仮に借入金利が3~4%になってしまうと、その物件に投資する妙味がなくなってしまいます。年間の賃料を値上げできれば採算は合うのでしょうが、今後、家賃を上げていくことは現実的には難しいでしょう。 結局、物件価格が低くならないと誰も買い手がつかないという状況になりかねません