『第66回NHK紅白歌合戦』(NHK)で4年ぶりに同番組へ戻ってきた小林幸子。歌った楽曲は「千本桜」。「千本桜」は、2011年、黒うさPがボーカロイド・初音ミクを使用して公開し、いまやボカロ文化を代表する定番曲ともなっている楽曲である。ネットユーザーの後押しで、復活を果たした小林ならではの選曲であった。 演出も、「ラスボス」の異名、そしてオタク人気を体現するようなものだった。歌う小林の後方に小林幸子を模した巨大像が突如現れ、バックに配置されたスクリーンにはニコニコ動画風な「弾幕」が飛び交う……。 そういう意味では、またひとつ、小林の紅白における伝説が書き換えられたといってもいいかもしれない。 今年の紅白は、小林自身にとっても、おそらく今まで以上に感慨深いものだったのではないか。 小林が初めて紅白に出場したのは1979年。「おもいで酒」が大ヒットし200万枚を売り上げた時のことであった。この