ウサマ・ビンラーディン殺害のニュースを、帰国前夜のサンフランシスコのホテルで見た。オバマ大統領の“勝利宣言”、殺害への経緯やワールドカップ・サッカー大会で優勝したかのごとく狂喜乱舞する民衆の姿が、CM抜きで延々と流れた。「報復が始まる…自分はアジア人で良かった」と心で呟(つぶや)く。が、瞬時に現地に暮らす日本人らの嘆き-アジア人といえば中国人だらけになったこの街で、モラルのモの字もなく協調性のキョの字も感じられない彼らと、一緒くたにされるのだけは御免-を思い出した。 「アメリカはゴミ処理に月額数十ドルは必要だけど、節約のためか公共のゴミ箱へこまめに捨てる中国人を時々見かける。4万~5万ドルはするベンツに乗る金持ちでも、同じことをしていた」と白人の一人も首をかしげる。 サンフランシスコといえば世界最大級のチャイナタウンが有名だが、老朽化(ゴミだらけ)&老齢化、治安悪化の問題を抱え、かつ90年