――祖業の居酒屋が足を引っ張っており、苦しい状況が続いているが。 2011年に東京都知事選に出馬したときから約4年間。ワタミ(の経営)を離れ、業績が悪化したのは、100%、創業者としての僕の責任だ。 (ワタミの経営陣から)ときどき報告を受けたり、相談だけでは分からないことがたくさんあった。ラグビーにたとえたら、パスを出したのは僕。それを経営陣が受け取りそこなった。となると、パスを出したやつが悪いわけであって、取れるようなボールを投げなくてはならなかった。そのことにおいては、100%創業者としての問題であり、事業承継の難しさを感じている。 居酒屋「和民」という業態は2006年ごろから、前年の売り上げをクリアできない状況が続いていた。最初から全店が利益率20%以上なので、少々売り上げが落ちても利益が出る。「まだ大丈夫、まだ大丈夫」と思ってきた。新業態がうまくいっても、ワタミの方が利益率も利益額