三作(みつくり)神楽(山口県周南市和田地区)を全国にPRしようと誕生したアイドルユニット「みつくりーむ」が、デビューを目前にして事実上「解散」した。運営側とメンバーとの方向性の違いが理由だ。斬新な発想が注目を集める中での突然の解散。何があったのか。 5月3日、市内の永源山公園であった「つつじ祭り」。舞を披露した三作神楽保存会のメンバーと一緒に、「みつくりーむ」はステージに立った。 今年は6年に1度の式年祭が11月に地元であり、23の舞が奉納される。「ぜひ見に来てください!」。来場者に呼びかける彼女たちの表情は屈託がなかった。 「MEI」「CHIHO」「YUMIKA」「SAHO」。県内に住む中高生と大学生の4人で結成されたユニットは、普通のアイドルとは違う「特別な使命」を担っていた。 1300年も続く国指定重要無形民俗文化財の担い手を増やし、新たな観光資源につなげる――。だが、その使命を果た