札幌市から約30キロ離れた北海道当別町で5月、獣医師で公認心理師の坂本志麻さんが自宅に「赤ちゃんポスト」を開設したと発表し、道や児童相談所が自粛を求めるなど、混乱となっている。同様の施設として熊本市に慈恵病院が平成19年に開設した「こうのとりのゆりかご」があるが、坂本さんが開設した施設には医療との連携はない。「安全性が不十分」などとして自粛を要請する道。「目の前の小さな命を救いたい」とする坂本さん。膠着(こうちゃく)状態が続いている。 「事後報告」で問題提起坂本さんの発表した赤ちゃんポストは、「ベビーボックス」の名称で4月に試験導入され、5月から運用を始めた。6月16日現在、預けられた赤ちゃんはいないとしている。 坂本さんは、4年前から自宅で24時間体制で子供保護活動をしていたという。虐待を受けた子供の受け入れなどさまざまな事案に触れて「命を守る必要性を感じていた。自分ができることを考えた