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ブックマーク / www.enpitu.ne.jp (11)

  • 活字中毒R。伝説の編集者・見城徹の「ベストセラーを生み出すための四つの必要条件」

    『編集者という病い』(見城徹著・太田出版)より。 (「伝説の編集者」(現・幻冬舎社長)見城徹さんの新米編集者時代のエピソード) 【三十数年前のこと、新卒として入社した慶済堂出版の一年目に、『公文式算数の秘密』という当時の大ベストセラーを企画編集しました。リライトも自分でやりました。そののことを考える度に、それが編集者一年目のであるとともに、自分の原点たる内容をもっていることに我ながらびっくりしています。それは偶然かもしれませんが、実は僕のその後の道筋を定めるような内容であったのです。 就職一年目のある昼下がり、ガールフレンドと新宿御苑の前を歩いているときに、正門前に白鳥ビルという雑居ビルがあり、そこの確か奇数階のフロアーに「公文式算数研究会」という看板があるのに気付きました。その時は「クモン」と読めず、「何だろう、このコウブン算数というのは」と思いました。それから二週間ほどして、新聞の

  • 活字中毒R。

    『リトル・バイ・リトル』(島理生著・講談社文庫)の巻末の原田宗典さんの「解説」より。 【「小説というのは、どうやって書いたらよいのでしょうか?」 と若き日の林芙美子は、”小説の鬼”と呼ばれた作家、宇野浩二に尋ねたという。林芙美子というのは、後に『放浪記』を書いて、広く愛される作家になった人である。宇野浩二と初めて会った時は、まだ女学生だったという。 「小説というのは、どうやって書いたらよいのでしょうか?」 この素朴すぎて感動的ですらある質問を、よくぞ口にした。さすが林芙美子、と私は思うのである。 対する宇野浩二の答えも、質問と同じくらい素朴なものだ。曰く、 「話すように書けばよろしい。これは武者小路実篤氏が祖です」 簡明にして的確に、浩二は核心を述べている。いや、大袈裟に言うのではない。話すように書く――そういう文章が書ければ、それは小説になる、と言っているのだ。 宇野浩二という人は、先

  • 活字中毒R。 - 「悩むこと」と「考えること」の違い

    『孤独と不安のレッスン』(鴻上尚史著・大和書房)より。 【不安とトラブルは違うと書きました。 そもそも、「考えること」と「悩むこと」は違うのです。 僕は22歳で劇団を旗揚げしました。今と違って、学生劇団からプロを目指すなんて、誰もやっていませんでした。当然、旗揚げの時は、不安でした。 早稲田大学演劇研究会という所にいたのですが、先輩が、僕に、「鴻上、劇団、どうするの?」と聞いてきました。 「今、どうしようか考えているんですよ。旗揚げしたほうがいいのか、やっていけるのか……」 と答えると、その先輩は、 「考えてないじゃん、悩んでるんだろう」 と言いました。えっ? という顔をすると、先輩は、 「考えることと悩むことは違うよ。考えるっていうのは、劇団を旗揚げして、やっていけるのかどうか――じゃあ、まず、今の日の演劇状況を調べてみよう。自分がやりたい芝居と似たような劇団はあるのか、似たような劇団

  • 活字中毒R。

    「日経エンタテインメント!2006.12月号」(日経BP社)の「『エンタの神様』生みの親が初めて明かす、人気芸人のつくり方と今後への不安」より。文:松野浩之、麻生香太郎) 【この番組(『エンタの神様』)を手がけるのは、日テレビの五味一男プロデューサー。総合演出の肩書きで、企画から構成、演出までのすべてを担当する。過去に手がけた番組は『クイズ世界はSHOWbyショーバイ!!』『マジカル頭脳パワー』『投稿!特ホウ王国』『速報!歌の大辞テン!!』など。ほぼすべてで視聴率20%を叩き出していることから、業界では”9割打者”と呼ばれる。『エンタの神様』は、五味氏にとって初めてのお笑い番組だった。 なぜ、この番組だけが継続的に人気芸人を輩出できるのか。謎を解くべく取材した五味氏の言葉から浮かび上がった制作システムは、とてもテレビのお笑い番組とは思えないものだった。 普通のネタ番組は、面白い芸人やネタ

  • 活字中毒R。 - 安野モヨコさんの「マンガを描くという『仕事』」

    「CONTINUE Vol.30」(太田出版)の「特集・永久保存版50ページ!!働きマン」の「安野モヨコロングインタビュー」より。 (「働きマン」の作者・安野モヨコさんの盟友の女性編集者ふたり(『なかよし』編集部の鎌形圭代さんと『VOCE』編集部の寺田純子さん)を交えてのロングインタビューの一部です) 【インタビュアー:安野先生に「働く」ということを聞いてみたいんですけど、安野先生はマンガを描くことを「仕事」として認識したのはいつ頃からですか? 安野モヨコ:「仕事」として考えたのは、遅いほうだと思います。私は17歳でデビューしたんですけど(編集部注:『別冊フレンドDXジュリエット』に掲載された『まったくイカしたやつらだぜ!)、私が「マンガ」を「仕事」と考えたのは23歳ぐらいですね。 インタビュアー:「仕事」と捉える前の「マンガ」は、どんな風に捉えていたんですか? 安野:編集者からアドバイス

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  • 「討論」に勝つためのテクニック

    「狂気の沙汰も金次第」(筒井康隆著・新潮文庫)より。 (「討論」というエッセイの一部です) 【週刊誌や雑誌などに載っている座談会を見ると、必ずひとり、他の人よりよけい喋っているやつがいる。誰かが2、3行発言すると、次には必ずそいつが10行か20行喋っている。 こういうのを見るとぼくはその男を叩き殺してやりたくなる。他の人の発言を封じているのではないかといった気遣い、喋りすぎると他の人の発言時間を奪うことになるのだという自覚など、さらさらない。少し喋りすぎたのではないかという反省もない。20行喋って、少し発言を控えるかと思っていたら次の発言者の尻を蹴とばして、またぞろぺらぺらやり出すといった按配である。 こういうやつに限ってインテリ面をしていて、自信満満、エリート臭ふんぷんである。そして庶民の無神経さを攻撃したりなんかしている。 テレビ出演の依頼をことわり続けて1年になる。それというのも、こ

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  • 活字中毒R。就職の面接で、「すごくおっぱいが大きいけど、得するの?」と聞かれたら……

    「週刊SPA!2006.10/10号」(扶桑社)の鴻上尚史さんのコラム「ドン・キホーテのピアス・587」より。 【ここんとこ、ワークショップっつうのをやったり、新しい劇団のオーディションをしたりしています。 ちょくちょく書いている、僕が司会の『クール・ジャパン』というNHKBS2の番組で、面接の違いについて欧米人と盛り上がったことがあります。 ドイツ人もイギリス人も、そしてアメリカ人も、就職の面接の時は、「かなり攻撃的なことを聞く」んだそうです。 ドイツ人の説明が一番過激でした。 「離婚歴なんかがあると、『どうして離婚したの?』って突っ込まれますね。会社をいっぱい変わっていると、『なにかまずいことでも起こしたの?』って言われますね」 ちょっと信じがたかったので、「それは、なんのためなの?」と、素朴に聞けば、「とにかく相手を怒らせるのが目的なんですよ。怒った時に、相手がどうふるまうか、面接官

  • 活字中毒R。 『ルパン三世 カリオストロの城』の功罪

    「BSアニメ夜話 Vol.01〜ルパン三世 カリオストロの城」(キネマ旬報社)より。 (名作アニメについて、思い入れの深い業界人やファンが語り合うというNHK−BSの人気番組の「ルパン三世 カリオストロの城」の回を書籍化したものです。この回の参加者は、岡田斗司夫さん(作家・評論家)、乾貴美子さん(タレント)、大地丙太郎さん(アニメ監督、演出家、撮影監督)、国生さゆりさん(女優)、唐沢俊一さん(作家・コラムニスト)です。 【岡田:あの、原作者のモンキー・パンチさんは、やっぱり、この『カリオストロの城』を、すごい評価しているんですけども、この後ですごくやりにくくなったと言っているんです。 国生:そうだと思う。 岡田:だってモンキー・パンチの原作版のルパンって、女を裏切るし後ろから撃つんですよ(笑)。 国生:そうそうそう。 大地:そうなの? 国生:そうなんです。 乾:いい人ですよね? この作品だ

  • 活字中毒R。 - 松本人志が写真週刊誌を訴えた「本当の理由」

    「週刊プレイボーイ」(集英社)2006.6/5(Vol.23)号の「松人志の怒り!」より。 (読者からの[松さんが、写真週刊誌を相手に「裁判で勝訴」という記事を読みました。なんでも、プライベートでAVを借りているところを盗撮された」からとか。確かに、そんなことされたら腹立ちますよね!] というメッセージに対しての松人志さんの答えの一部です) 【この裁判はねえ、勝つには勝ったんですけど、当に大変でした。 もうね、ワザとやと思うんですけど、新聞やその他の報道でね、ボクのいちばん言いたかった主張が歪曲されているんですよ! 報道の多くが「プライベートでAVを借りているところを盗撮された」ことを怒っているように書いてありましたが、違うんですよ。 そうではなくて、写真を載せる時に「防犯カメラの記録ビデオから転載した」ことをボクは怒ったわけです。 もし、こんなことがこれからも許されるのなら、有名

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