富山大学工学部知能情報工学科の玉木潔教授(42)から「漫画で卒業論文を描いた学生がいましてね。これが、とても素晴らしく、よく描けているんですよ」と聞き、卒論「量子テレポーテーション」の作者・上田太郎さん(23)に会いに行った。4月以降は故郷の愛知県へUターンし、自動車部品メーカーで勤務するそうだ。すでに実家への引っ越しを終えたという上田さんに卒業式の前日、取材をお願いした。なぜ漫画で描いたのか? どんな卒論なのか? そして、漫画家になるという夢を諦めてしまうのか? 玉木教授(左)と漫画による卒論について話す上田さん未来都市の風景から始まる上田さんの漫画卒論「量子テレポーテーション」の表紙 作品を見ると、1ページ目の未来都市を描いた筆致に、「オッ」と思わせられる。構図がユニークで、「漫画は趣味・特技のレベルではない。相当な実力である」と気づかされた。それもそのはず。上田さんは、集英社が主催す
大人になると時間の経過が妙に早く感じられるようになる。僕は子供の頃のことはあんまり覚えてないんだけど、言われてみれば確かに、最近は時間の流れが速く感じられないこともない。 似たような話に、大人になったら人生がつまらなくなるという話もあるようだ。子供の頃に比べて、どうして大人の日々はつまらないのか。人生を楽しむための選択肢は、きっと増えているだろうに。(文:松本ミゾレ) 「わずかな時間を有意義に使おうと金ばかりかけて、挙句、そんなに面白くないという日々」 数年ほど前の話になるが、5ちゃんねるに「何で大人になるにつれて人生がつまらなくなったか真面目に考察する」というスレッドが立っていた。大人になるにつれ、人生がつまらなくなってしまったと感じる人って僕の周りにも何人かいることはいる。 だけどどうしてそう感じてしまうのかについてまで、深く考察している人まではなかなかいない。 このスレッドを立てた人
休日の繁華街で行われたヘイトスピーチへの抗議に駆けつけた大勢の人たち。プラカードを手に、差別をやめるよう声を上げた=大阪市中央区の難波交差点で2014年10月19日、後藤由耶撮影 書店には「反中・嫌韓本」とともに「日本礼賛本」が並ぶ。排他的な雰囲気が漂う現代日本。社会学者のエーリッヒ・フロムがナチズムに傾倒したドイツを考察した名著「自由からの逃走」で解き明かした社会に似てきていないか。【庄司哲也】 翻訳本を出版している東京創元社はホームページでこの本をこう紹介する。<現代の「自由」の問題は、機械主義社会や全体主義の圧力によって、個人の自由がおびやかされるというばかりでなく、人々がそこから逃れたくなる呪縛となりうる点にあるという斬新な観点で自由を解明した>。訳者は日高六郎さん。入学シーズンだが、社会学専攻の学生には必読の古典とも言われる。ネット上では、ネトウヨやへイトスピーチなど現代日本に「
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