『思いどおりになんて育たない: 反ペアレンティングの科学』あれこれ子育てに悩んだら、真っ先に読んだらいい 本書のタイトルから、まずわかることは、子どもが思い通りに育ってくれたらいいなという期待、思い通りに育てたいという欲望があるということだろう。それは、なぜだろうか? 急がば回れ、その背景にある社会動向の変化を見てみよう。昨今、親になった世代は充実した教育を受けてはいるものの、子どもの世話をした経験はほとんどないという状況だ。家族構成の変化、要するに核家族化が進んだことが影響している。核家族以前はおばさんおじさんが家にいて、年の離れた兄弟もおり、親族が近くに住み、身近に誰かが子育てをしている状況があった。子どもの頃から日常の風景から自然と見て学び、ときに子守をすることで子育ての一部を体験していた。 しかし、核家族では自分が結婚し、子どもを産んでからがはじめての子育てになる。コミュニティにつ
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