筆者が「哲学」で起業したワケ 「現実世界との関わりのなかで哲学を実践したい。よりよい未来をつくるために、哲学の社会実装が不可欠だ」。 私はこうした思いを胸に、2017年5月、「哲学」で起業しました。哲学の博士号を取得し、研究職・大学教員を経て、今では中小企業から年商1兆円を超える大企業まで、さまざまな企業に対して「哲学コンサルティング」を行っています。 その突破口となったのが、「哲学シンキング(哲学思考)」という手法です。デザイナーの暗黙知を非デザイナーも真似できるようにしたのが「デザイン思考」だとすれば、哲学シンキングは、哲学者の思考の基礎を非哲学者も真似できるようにした思考術です。それは、個人でも複数人のワークショップ形式でも実践できます。 すでに複数の大手企業で導入されており、自社内に「哲学シンカー」を養成すれば、各社員や各部署が自律的に考える文化を築くことができます。 「いかに自分