政府が10兆円規模の「大学ファンド」で支援し、世界トップレベルの大学を目指す国際卓越研究大について、「トップ10%論文が直近5年で約1000本以上」などとする文部科学省の認定基準案が判明した。トップ10%論文や「民間から受け入れた研究資金」などが主軸だが、それぞれ総量だけでなく「研究者1人当たり」の指標も盛り込み、中小規模の大学にも門戸を開く基準案になった。 【図表】世界の「研究力」ランキングで1位は トップ10%論文は、他の論文に引用される頻度が各分野で上位10%に入る、質の高い論文。基準案は、その直近5年の論文数を〈1〉約1000本以上で大学の総論文数の1割以上〈2〉研究者1人当たり約0・6本以上――のいずれかを必要とする。〈1〉の条件で申請できる大学は十数校とみられるが、〈2〉によって高い研究力を持つ小規模大学に可能性を広げた。