【ワシントン=中島達雄】甘い物が好きなはずのチャバネゴキブリに、甘みを苦いと感じて食べないグループがいることを、米ノーカロライナ州立大の勝又綾子主任研究員らが見つけたと、米科学誌サイエンスに発表した。 駆除剤による絶滅を逃れるための生存戦略とみられ、こうしたゴキブリの対策には、駆除剤を改良しなければならないかもしれない。 ゴキブリ駆除剤の多くは、食い付きを良くするため、ブドウ糖で包んでいる。しかし、約20年前から効果が落ちたと指摘されていた。 ゴキブリは物を食べる前に、口の周りにあるヒゲのような器官で触って味を確かめる。甘みを感じた時と苦みの時で、神経回路の反応が異なり、苦みを感じた場合は食べない。