今年度の全国高等学校バスケットボール選手権(通称「ウインターカップ」)の主役は、間違いなく彼だった。 富永啓生(けいせい)。愛知・桜丘高校3年生のサウスポーシューターだ。 初めて出場したウインターカップで、男女を通じた得点王になった。6試合で獲得した239点(1試合平均39.8点)は、次点を63点も引き離しダントツの1位。3ポイントシュート成功数(30本)、フリースロー成功数(35本)でも大会ナンバー1の成績を挙げた。 数字だけでもすごいが、プレーを実際に見るとさらにすごい。とにかく3ポイントシュートを打ちまくる。3ポイントラインからどれだけ離れていようが、どれだけベタ付きで守られようが、パスをもらったら即シュート。そして、そのシュートが思わず笑ってしまうくらい決まる。 準決勝の福岡第一高校戦は、大会屈指のディフェンスチームを相手にしながら、前半だけで31得点(3ポイント7本)。3位決定戦