だいぶ前の話にはなるが、2010年の5月30日に放送された音楽番組『MUSIC JAPAN』は、女性アイドルグループ特集であった。独特なコンセプトを打ち出しているグループが多く、「女性アイドルシーンは面白いことになっているのだな」と感心しつつ、僕はのんびりと過ごしていた。しかし......彼女たちが現れた瞬間に「すげえ!」と、一気に背筋が伸びたのだ。「彼女たち」とは、他でもないももいろクローバー。受けた衝撃は、斬新なエンタテインメントに出会った時に感じる純粋な感動だった。 自己紹介のラップからスタートし、虎視眈々と、しかし生き急ぐかのようなスピード感で駆け抜ける歌メロへ突入。サビでは明るくキャピキャピしたメロディが大爆発! 性質の異なる音楽を強引に繋ぎ合わせたようなプログレッシヴなサウンド、そしてパフォーマンスが抜群に刺激的だった。何処かのネジが外れてしまったかのような異様なテンションを積