特定秘密保護法はアメリカがデザインした 5月、スノーデンは亡命先のロシアから、私のインタビューに応じた。詳細は他所で報じたが(『サンデー毎日』6月12日号〜7月10日号掲載)、彼はNSAが日本人をどう監視しているかを語ると同時に、日本の言論の自由が危機的状況にあることを深く憂えていた。それは彼自身が暴露した監視問題についての世界と日本との深刻な情報のギャップにも反映されていた。彼の発言のいくつかから、日本におけるNSA監視と報道の「不自由」の関係を考えたい。 発言1 「日本で近年成立した(特定)秘密保護法は、実はアメリカがデザインしたものです」 スノーデンはNSAの仕事を請け負うコンピュータ会社デルの社員として2009年に来日し、東京都福生市で2年間暮らしていた。勤務先は、近くの米空軍横田基地内にある日本のNSA本部。NSAは米国防長官が直轄する、信号諜報と防諜の政府機関だが、世界中の情報