第二次世界大戦で日本唯一の地上戦となった沖縄戦で、本土から赴任した2人の官僚が島民の命を守ろうと奮闘する姿を描く。語り部的存在に吉岡里帆、香川京子。監督は「地雷を踏んだらサヨウナラ」の五十嵐匠。22日公開。2時間10分。 米軍上陸がささやかれる沖縄に栃木県出身の荒井退造(村上淳)が警察部長、兵庫県出身の島田叡(萩原聖人)が県知事として赴任する。軍司令部の命に振り回され、葛藤し、県民の命を守ろうと奔走するが…。 【ホンネ】こんな官僚がいたのかと驚き、背筋が伸びる。ラスト、香川が醸す味、その姿だけでなぜか涙! どんどん命令や言い分を変える司令部に怒り心頭。「生きて虜囚の辱めを受けず、死して罪禍の汚名を残すことなかれ」と繰り返し叫び、洗脳されていく姿も怖い。朝ドラ「ちむどんどん」にも色濃く染み出る沖縄の戦禍。本作を合わせて見て、味わうべし。 ★★★☆(映画評論家・折田千鶴子)
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