2018年から2019年にかけて出版不況や、東京五輪開催決定によってコンビニから成人雑誌が撤退した。現在公開中の映画『グッドバイ・バッドマガジンズ』は、そんな知られざる性的メディアの裏側で従事する者の苦悩や問題点を多数の関係者から取材し、脚本に落とし込んだ業界内幕エンターテイメントだ。 【写真】『グッドバイ・バッドマガジンズ』場面写真 テレビやネットをはじめ、世間でコンプライアンスが騒がれるようになって10年以上が経った昨今。当たり前のようにあったものがいつしか無くなっている、そんなことはないだろうか。 人権や個人に配慮されるようになったという側面においては良い時代となったのかもしれないが、一方で表現の自由という面では窮屈な時代になってしまった。時代の変化、アップデートによって失われてしまうものもあるのだ。そこで忘れてはならないのは、失われたものにも関わっていた人々がいたということだ。 2