言語が減ることって問題ですか?への私の答え 私は毎年,九州大学の1-2年生を対象にした授業で,以下の2つの問いを別々の機会にそれぞれなげかけることにしている。 ① 「少数言語や方言が消滅することは問題か?」 ② 「グローバル化に備えて,日本語を廃止して英語に切り替えていくことに賛成か?」 このうち,①について「問題あり」と「問題なし」は,毎年ほぼ半々に分かれる。「問題なし」と考える学生は,言語をまずコミュニケーションの道具だと主張する。「少数言語や方言が減ることで,意思疎通がより進むので,誤解も減り,経済的にも(翻訳などの)負担が少なく,教育効果もあがるから,少数言語話者が少数言語を手放すのはむしろ自身にもメリットがある」というのである。 では,①について「問題あり」と考える学生たちの意見はどうだろう?九州の学生らしく,自らの方言を引き合いにだして,方言でなければ表現できないこともあること
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