取材・構成 木村俊介 第1回 あまりにも急激な変化 いま、中国は急激に変化しています。 昭和三〇年代から四〇年代、日本の社会にも大きな変革がありまし...『蒼穹の昴』から『珍妃の井戸』、『中原の虹』まで、 中国三部作の取材・調査・創作記録から浮かび上がった画期的論考 浅田次郎「中国論」 取材・構成 木村俊介 第1回 あまりにも急激な変化 いま、中国は急激に変化しています。 昭和三〇年代から四〇年代、日本の社会にも大きな変革がありました。私は昭和二六年(一九五一年)の生まれで、戦後における日本の変化を身をもって体験してきました。歴史的に考えても、この時期の日本は大きな変革期であったと思います。 それでも、いまの中国で起きている変化ほど極端ではありませんでした。日本における変化は、東京オリンピックに向けての都市や生活の変化や、そこから続いた高度経済成長期の変化などです。街の様子は少しず