第1回 古代ヨーロッパ文明概論 ○はじめに 古代ヨーロッパって、「解りにくい」という人が多いので、本題に入る前に、ちょこっと今からお話しする内容の概略をご紹介します。これを読んで、古代ヨーロッパ文明の大体の流れをつかんでください。 1.古代ギリシャ世界の登場 ヨーロッパ古代文明は、紀元前3000年頃、今のギリシャを中心とする東地中海世界に登場。ドイツのハインリッヒ・シュリーマン(1822~90年)、イギリスのアーサー・エヴァンズ(1851~1941年)といった人物達によりエーゲ海文明、ミケーネ文明などが確認されています。そしてその中で、鉄器文化も登場します。 これら文明の後、数世紀に渡り暗黒時代が続き混乱。この後、ギリシャ人達はポリスとよばれる小都市国家を分立させ争うようになります。彼らは絶えず仲違いをし、戦争を起こしましたがオリンピックの原型であるオリンポスの祭典や、デルフィの神託、宗教