社会心理学者 川浦康至さん 名前の研究を本格的に始めたきっかけは、2011年の東日本大震災です。2万人とも報じられた犠牲者の方々に、みな名前がある。そう思った瞬間、名前の持つ力を再認識した気がしました。 犠牲者名簿で埋まった紙面も見ました。「2万人」という3文字で伝わる情報と比べ、名前の列の印象はより重いものでした。生物としての人間が亡くなることと名前のある人が亡くなることは、同じではなかったのです。 名前をテーマに聞き取りをしました。日本や韓国、ポーランドなど5カ国の59人が答えてくれています。あなたの名前の由来は何か、自分の名をどう思っているか……一人一人に聞いていきました。 印象的だったのは、人々がちょっとしたきっかけで自分の名前の印象を変えていたことです。犯罪者と同じ名だと知っただけで「嫌だ」と思い、好きな人に「いい名前だね」と言われただけで好きになる。ありふれた名前だと否定的に感
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