エジプト第2の都市アレクサンドリアのある村で気がかりな事件が起きた。キリスト教の一派、コプト教徒の8家族が自宅を追われ、彼らの家や土地が売りに出されたのだ。コプト教徒は、国内人口の約1割を占める宗教少数派だ。 イスラム教徒が多数を占める世界の国々で今、少数派のキリスト教徒が暴力的な迫害を受ける事件が相次いでいる。エジプトもその1つだ。 アレキサンドリアの村ではここ数週間ほど、あるコプト教徒男性がイスラム教徒女性を誘惑し、恋愛関係になっているという噂が広まり、宗教間の緊張が高まっていた。先月末には、数百人のイスラム教徒住民が男性の自宅や彼が経営する店を襲い、放火する事件が起きた。 2月1日に地元で開かれた調停会議の結果、彼らの安全を保証できないという理由で、コプト教徒の8家族が自宅を退去させられた。人権団体はこれを「集団処罰」と呼んで非難している。 エジプトでは先頃、ムバラク政権崩壊後初とな