楽器の女王と言われるヴァイオリン。 その名に恥じない本当に美しい楽器だと、いち愛好家として思う。 しかしながら当然この楽器にもアンチはいて、嫌う理由は様々だが、特に見過ごせないのは 「なんだかお高く止まっている」 だろう。 というのも、これは結構事実だと思うからだ。 少なくともヴァイオリンという楽器は、奏者のエネルギーを直接ぶつけるが如く弾くようにはできていない。 もう少し正確に言うなら、クラシックのヴァイオリンの奏法が、そういう弾き方を端から否定しているということになる。 具体的には、基本の基本として学ぶ「デターシェ」という奏法が、ヴァイオリンという楽器の性質を完全に固定してしまっているというか。 そしてこれこそが、実は奏者の性格をも良からぬ方向に変えてしまっているのでは…という話をしたいと思う。 デターシェ/デタシェはフランス語の"detache"のことで、英語でこの言葉に当たるものは
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