【ロサンゼルス=藤えりか】メキシコ市警によると、米黒人解放運動指導者マルコムXの孫マルコム・シャバズさん(28)が9日午前3時半ごろ、メキシコの首都メキシコ市の繁華街で殺された。AP通信によると、友人の活動家と立ち寄ったバーで激しく殴られたといい、地元当局が背景を調べている。 マルコム・シャバズさんはマルコムXの6人娘のうちの一人の息子。人権活動家として各地を回っていたといい、米国から国外退去となっていたメキシコ人の労働問題の活動家を訪ねるため同市入りしていた。AP通信の活動家への取材では、2人が若い女性に誘われバーに入り、一緒に飲んでいると、店主が1200ドル(約12万円)を請求。活動家だけを別室に閉じ込め、シャバズさんをホールで殴り始めた。活動家がいったん逃げて戻ると、シャバズさんは瀕死(ひんし)の状態。救急車内で死亡した。 マルコムXは1965年、39歳で暗殺された。 関連記事〈