私はそこそこの容姿で生まれてきた。それは有名事務所からスカウトされたときに確信に変わった。 みんなから言われてきた。 「モテるでしょ?」 みんなの中では顔が可愛ければモテるという認識らしい。実際、モテる人の中には顔が可愛い人が多い。だから私もそう思っていた。 しかし私はそうではなかった。 顔に問題がなければ、性格でしかないのだろう。モテるでしょうと聞かれるたびに、モテない自分が小さく見え、人格否定をされる気分だった。 あるとき私のことを好きだという人が2人ほど急に現れた。高校生のときだった。 その頃には苦手だった会話も少しだけ克服できていたように思う。良く笑うことを心がけ、上品に過ごしていた。モテたかった。 けれどそうして努力した先に私のことを好いた2人は、お世辞にもかっこいいとは言えず、清潔感もなく、片方は人によって態度を変える人間で、片方は勉強が全くできなかったし何故だか毎日ノーパンだ